震災学vol.2と「汚染水」流出
本日の河北新報朝刊の「17兆ベクレル汚染水流出か 東電「放出」の100倍以上」との記事に驚愕する。
17兆ベクレル汚染水流出か 河北新報
http://www.47news.jp/CN/201303/CN2013031501002046.html
ちょうど『震災学vol.2』(東北学院大学・荒蝦夷)を読もうとしていた時である。以下は、急いで読んで抜き出したメモ。現在、第一のおすすめ本。
全て貴重な分であるが、柳田邦男氏の出色・重要な発言を紹介しておきたい。
http://flat.kahoku.co.jp/u/volunteer17/9MmLStoeYWhGv0FfxX87
・柳田邦男氏
「重大なのは、外部からとんでもない力が加わったとき原発がどうなるかについては考えなくてよい、という大原則ができていたことです。(中略)原子力安全・保安院の中でさえ、これらの問題を議論するのはご法度でした。」
「2004年の中央防災会議では、地震学者たちはこぞって津波対策の強化を訴えましたが、事務局が全部つぶしました。」
「わたしが非常に重視しなければならないと考えているのが、(中略)
被害者・住民の視点から社会システムに潜む欠陥を分析して対策を取らなければならないという思想」
- 作者: 柳田邦男
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
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【シンポジウム「復活と創造 東北の地域力 原発事故と再生
(パネル討論)原発事故の検証と今後」柳田邦男・齊藤康則・寺島英弥】
柳田:「人間が作るこの複雑な社会において、一人ひとりがいかに生き、苦しみ、いかなる体験をしているかは、個別に直接会って肉声で話を聞かないと絶対見えてきません。」
「関西電力の大飯原発原発再稼働。これは福島原発の現場をしらない関西や霞が関の人たちが議論し、決めたのですね。
福島から避難中である16万人がどんな目に遭っているかは考慮されず、国策というマクロな視点「経済的要請が強い」という理由だけで再稼働を選択したわけです。」
「(地域の再生については)住民がとことん議論して、自らのニーズを率直に出し合い、ぶつかり合い、そこに専門家も加わって再生の道を探る。その道しかないのではないかと思います。」
・齊藤康則氏が紹介した行政マンと科学者が創った「そうまサイエンスカフェ」
そうまサイエンスカフェ
被災ミュージアム再興「郡山遺跡─みちのくの源流を訪ねて」
「東日本大震災・仙台市被災ミュージアム再興事業「国史跡郡山遺跡─みちのくの源流を訪ねて」展」がザ・モール仙台長町店(2階いこいの広場)で開幕。
郡山遺跡は、飛鳥時代7世紀後半にに陸奥国府多賀城の前身として設置された役所跡で国史跡。
郡山遺跡
郡山遺跡 - Wikipedia
東日本大震災で郡山遺跡展示室が被災し、出土品が損傷。文化庁の補助事業により修復したもの。遺物の量も多く、見ごたえがある。
今回は出土品の修復ということだが、「被災ミュージアム再興事業」の名の通り、「みちのくの源流」として仙台市の誇る飛鳥時代の国史跡であり、ぜひ、展示室自体を再興してほしい。
郡山遺跡 日本の遺跡35 飛鳥時代の陸奥国府跡 長島榮一<3>: 地球人スピリット・ジャーナル2.0
http://www.bunka.go.jp/bijutsukan_hakubutsukan/shien/museum/index.html
http://www.city.sendai.jp/boshu/1207336_1441.html
見事な「太白区周辺の文化財」パネル(一部)
(仙台平野の古墳時代後半から飛鳥時代の中心的な場所であったことが一目でわかる地図です。)
郡山遺跡の地形図模型を見ている人が多いです。
ケースの中の模型は写真写りが悪いので画像処理。すると「手」が!時計が!
冗談でしたが.. 右下の四角形は近年発見された謎の「大野田官衙遺跡」。
大野田官衙遺跡(仙台市教育委員会)
(会場の年表の一部)
第2会場
地底の森ミュージアムでは仙台・文化財サポーター会による郡山遺跡出土瓦(1300年前!)の接合体験ができる。また、飛鳥時代の大ガメ(生き物ではなく焼き物ですが)にさわることもできます。
郡山遺跡
http://www.smma.jp/event/%e6%9d%b1%e6%97%a5%e6%9c%ac%e5%a4%a7%e9%9c%87%e7%81%bd%e4%bb%99%e5%8f%b0%e5%b8%82%e8%a2%ab%e7%81%bd%e3%83%9f%e3%83%a5%e3%83%bc%e3%82%b8%e3%82%a2%e3%83%a0%e5%86%8d%e8%88%88%e4%ba%8b%e6%a5%ad%e3%80%80/
※接合体験は開催期間中9時〜15時。21日休館
ザ・モール会場の「太白区の遺跡マンダラ」のような展示パネルを見ると「仙台最古」とされる多賀神社が古墳群のそばにあって、もしかすると飛鳥時代の郡山役所の管轄する穀倉地帯とかかわるか..など連想したりして楽しむことができます。文化財課の職員もいることが多いので会話を楽しむことができます。
ザ・モールの買い物と「古代史を考える」が両立できるおすすめ企画。
●今月24日夜7時まで。お見逃しなく
地底の森ミュージアム ~ちていのもりみゅーじあむ~
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/iseki/c0000000048.html
東日本大震災・ミュージアム関連情報「MUSEUM ACTION」(ミュージアムアクション)|インターネットミュージアム
◎おすすめ本
- 作者: 長島榮一
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東日本大震災二年─鎮魂の場から
3.11三回忌─仙台市・南三陸町
朝、仙台市若林区荒浜 観音像と慰霊碑「祈りの塔」
「荒浜を含む七郷地区の犠牲者189人と荒井交番渡辺武彦巡査部長」銘
本日、2時半より三回忌法要(河北新報社)。
荒浜の朝
忘れない2011年─荒浜津波慰霊塔から - JIEN記
若林区藤塚 五柱神社
一帯は大津波にさらわれましたが、「藤塚」の藤と樹は支え合って天にのびておりました。
藤蔓と五柱神社記念碑
新しい堤防ができておりました。
藤塚 五柱神社 - JIEN記
名取市閖上 中央の小山が日和山
日和山を望む場所にて
宅地嵩上げ等現地確認場(写真click→KMLclick→Googleearth)
近くの「美しき貞山堀」
仙台市宮城野区蒲生 中野のお地蔵さん 後方右、東日本大震災慰霊碑 左、中野小学校。
鳥居が真っ赤になり、松の木林が見事な高砂神社。
和田新田の追分地蔵のあたりも大きく変わりつつありました。
仙台市蒲生の今─震災から1年余 - JIEN記
津波で流された宅地の跡にて(2013.3.10)。合掌
ここも、鎮魂の場、祈りの場でした。
花を手向ける場所は、各家々の跡です。
しかし、それが失われていく時
確かな鎮魂・祈りの場所が必要になるのではないでしょうか。
南三陸町防災対策庁舎
強風の中 多くの方が祈りを捧げておりました。
「震災遺構」の検索結果 - JIEN記
(志津川2013.3.2)
(志津川2013.10)
美しい「きりこ」の街が沈んでいるのを見てとても悲しくなりました。
「画像処理」をして哀しみを表現させていただきました。
3.11から1年10か月─南三陸きりこの街にて - JIEN記
南三陸のきりこ - JIEN記
南三陸町を襲った大津波の証言
ありがとうの詩
「海 自然の秘密教えてくれた ありがとう」
「おじいちゃん 見つけてくれて ありがとう」
(以上、東北電力プラザ)。
「ありがとうの詩」展
http://blog.kahoku.co.jp/events/2012/11/post-83.html