紀元79年8月24日、大災害のタイムカプセル「ポンペイの輝き」展


“うわーきれい”と金の見事な飾りに見入る女性たち、竪琴を弾く神アポロなどを描く壁画(フレスコ画)、女性の彫像(ヘラ)に思わずみとれる。
その脇には熱風と火山灰で悶死した家族の遺体の型取りが置かれていた。

待望の「ポンペイの輝き─古代ローマ都市最後の日」展を仙台市博物館に見に行く。見ごたえのある展示だった(2時間!)。紀元79年8月24日のヴェスヴィオ火山でローマ帝国ポンペイ(現イタリアの南部)が壊滅。ポンペイのみならずヴェスヴィオ火山の周辺都市において、近年の発掘調査で出土した数々の文化財(その多くは避難しようとして亡くなった人たちが持っていたもの)や明らかになった大災害のようすが2000年の時を越えて、即物的に分かる。お客さんも多い。エルコラーノの海辺の船倉庫に追い詰められて亡くなった人々の型取りの部屋はさすがにいたたまれないものであったが、しばらく立ち尽くしてしまった。災害は時に後世にタイムカプセルを残す。高度なローマ文明に感嘆するとともに、
突然の死を迎えた無辜の民に思いを。そしてまもなくやって来るであろう宮城県地震などの災害に備えを。
..蛇足 満足感と疲れで「コーヒーを」とレストランへ オーダーストップでした(4時20分頃)。残念...