岩切城跡の紅葉はじまる


国史跡岩切城跡(仙台市宮城野区岩切ほか)をのぞいたらもみじの紅葉がはじまっていた。ただし、大部分は緑色で、見ごろは11月後半になりそう。公園課発注のおおがかりな工事が行なわれており、見ごろに間に合うといいが。一般にはこの奥の「県民の森」が有名だが、ここは知る人ぞ知る紅葉の名所。しかも、東北地方を代表する南北朝時代から戦国時代の山城として国史跡となっているのはあまり知られていない。
白川静さん「命を立つる」
中西進氏の追悼文(7日河北新報)では「死を超える」と題された雑誌『風の旅人』創刊号の文が紹介されている。
「死とは現実を超えることだ。すなわち、永遠なる霊の世界の、一つの加入儀礼が死だ」と
「霊」とは静氏の『常用字解』によれば「神霊」にほかならない。

常用字解

常用字解

また、『風の旅人』15号で「人間の命」と題してこう語った含蓄の深い言葉を紹介しておきたい。
「命は「生の霊」と書いて「いのち」の意であろうとされている。...漢字では、命ははじめ天の命ずるところを意味した。...存在の本質的な構造を無視して、恣意的な生活が可能であろうとするのは現代の人々の一の妄想に過ぎない。」
「神の意志は、その固体の中に、遺伝子として組み込まれている。...しかし、生物の進化の過程からすれば、そこに生活者の意思が加えられる余地は存するものと考えられる。その共同の意思が、その種の進化をもたらしてゆくのであろう。」
「「命を立つる」とは、所与的な命を主体的なものに転化することである。」
「人間の思考の方法は..この大調和から決して逸出しうるものではない。生命の神秘は大調和の世界にあって、この世界の存する限り、無限の営みを続けていくであろう。」