2011年マイベスト
本
『つなみ 被災地のこども80人の作文集』
文藝春秋増刊「つなみ 被災地のこども80人の作文集」 2011年 8月号
本屋さんで立ち読みして、“泣けてくる”と買った剛の者に勧められて、わたしも泣けてきた本。
- 作者: 吉村昭
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2004/03/12
- メディア: 文庫
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昭和八年の大津波のこと。田老町(当時は村)の田老尋常高等小学校の生徒の作文が心打つ。
「下へおりていって、死んだ人を見ましたら、私のお友だちでした。
私は、その死んだ人に手をかけて、
「みきさん」
と声をかけますと、口から、あわが出てきました。(尋三 大沢ウメ)」
吉村昭氏は書く。「この地方では、死人に親しい者が声をかけると口から泡を出すという言い伝えがある。(中略)幼い少女の死体をかこんでいた人たちは、「親しい者が声をかけたからだ」と涙を流したという。」と。
作文は、「田老尋常高等小学校校長木村清四郎をはじめ教員たちの指導でまとめられた貴重な記録で、同校生徒164名、2名の教員に対する鎮魂文でもある。」
「つなみ」の子どもたち
『つなみ 被災地のこども80人の作文集』のこどもたちは、その後、どうなったのであろうか。これに応える続編が刊行されていることを知り購入。
こども+おとなの話を森健氏が精力的に取材し、「総体」が判明する。
重い内容。
文藝春秋増刊 吉村昭が伝えたかったこと 2011年 09月号 [雑誌]
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2011/08/05
- メディア: 雑誌
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岩手県宮古市田老の津波「万里の長城は残ったが...」(日本経済新聞)
- 作者: 山口弥一郎,石井正己,川島秀一
- 出版社/メーカー: 三弥井書店
- 発売日: 2011/07
- メディア: 単行本
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山口弥一郎は「「集落移動した家が一戸でも浜に降りたら、もうそれでおしまいなんです」と九十三歳とは思えないほどの力を込めて語られた。」という文が重い。
- 作者: 堀江邦夫,水木しげる
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/08/19
- メディア: 単行本
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「その「アサヒグラフ」の記事は、「1979年4月、一人の青年が死んだ」という衝撃的な一行から始まっていた。32歳のNが福島第一原発の正門近くの雑木林で首を吊って死んだのだ。生前は東芝プラントの孫請け業者の社員だった。福島にくる前は浜岡原発で働いていた。遺書には、こうあった。「目が悪い。頭が悪い。とにかくおれは精神的に疲れた。人生の道にもついていけない。寂しい。希望もない」。そして次の一言でおわっていた、「原発の仕事も考えもんだ」。」(「千夜千冊 番外編」『福島原発の闇』より)
1446夜『福島原発の闇』堀江邦夫・水木しげる|松岡正剛の千夜千冊
そして、セイゴオ先生からの(と思い込んでいる)宿題は、2012年に残してしまった。
- 作者: 開沼博
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 2011/06/16
- メディア: 単行本
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「原子力ムラという鏡に映し出される戦後日本の成長神話と服従のメカニズム。
本書の刊行はひとつの奇跡だ。―― 姜尚中」(アマゾンHPより)
曲
- アーティスト: スターダスト・レビュー,山田ひろし,根本要,並河祥太,三谷泰弘,手島昭
- 出版社/メーカー: オーマガトキ
- 発売日: 2005/05/25
- メディア: CD
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木蘭の涙 歌詞
終わりに
被災地からの貴重な報告
●博物館から見た被災地
行くことはできなかったが、国立歴史民俗博物館HPを見て、報告内容がリアルで、被災地の実情と博物館職員の懸命さが伝わってくる。
歴史文化遺産は‘復興’のアイデンティティと改めて思わざるを得ない各報告。
(以下、国立歴史民俗博物館HPより)
特別集会「被災地の博物館に聞く」
「日時 2011年7月30日(土) 13:00〜18:00
場所 国立歴史民俗博物館 講堂
主催 国立歴史民俗博物館・財団法人歴史民俗博物館振興会
現地からの報告
1 岩手県立博物館 赤沼 英男 氏(保存科学)
「岩手県立博物館における文化財レスキューの現状と課題 −岩手県陸前高田市救 出資料を中心に−」
2 陸前高田市立海と貝のミュージアム兼陸前高田市立博物館 熊谷賢氏(考古学) 陸前高田市立博物館「陸前高田市の被害状況−博物館施設を中心に−」
砂田 比左男 氏(昆虫学)
3 多賀城市教育委員会 高倉 敏明 氏(考古学)
「東北地方太平洋沖地震による文化財被害と救援活動」
4 仙台市博物館 仙台市史編さん室 菅野 正道 氏(歴史学)
「歴史資料の保全に向けて」
5 東北学院大学博物館 加藤 幸治 氏(民俗学)
「文化財レスキュー活動−東北学院大学博物館の取組みから−」
6 福島県文化振興事業団 福島県歴史資料館 本間 宏 氏(考古学)
「東日本大震災と歴史資料保護活動−福島県の現状と課題−」」
↓発表内容を詳細に知ることができます(歴博の広報方針を高く評価します)
お知らせ 特別集会「被災地の博物館に聞く」
+鈴木まほろさんのブログ
仕事だけじゃない日誌
合掌
(仙台市若林区荒浜「東日本大震災慰霊之塔」2011.12.30)
- アーティスト: 森麻季
- 出版社/メーカー: avex CLASSICS
- 発売日: 2011/12/21
- メディア: CD
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FRIDAY (フライデー) 完全保存版 東日本大震災全記録 2012年 1/3号 [雑誌]
東日本大震災の記録(暫定版 宮城県土木部)
※容量が重いです。
岩手県の記録
福島県の記録 福島県警
福島第1原発3号機爆発直後の衛星写真をDigitalGlobe社がネット上で公開、ダメージの度合いが確認可能に - GIGAZINE