与兵衛沼窯跡発掘調査見学会


仙台市宮城野区与兵衛沼窯跡(よへいぬまかまあと)が東日本大震災の影響で沼の水が抜かれて窯跡が露出。発掘調査を実施して8世紀中頃の窯跡、工房跡が発見されて、その成果を市民に公開する見学会が行われました。


奈良時代陸奥国分寺・尼寺創建の瓦はここの窯で焼かれたとのこと。

窯は14基発見され、写真の場所は4基並んでいる保存の良い箇所。


1200年の時を超えて


地盤の層自体が、瓦や窯体を作るのによい粘土のようです。もちろん燃料も付近の山からたくさん採れたのでしょう。窯は、時代とともに台原・小田原丘陵を西の方に移動していきます。


陸奥国分寺の瓦   蓮華のふくよかさがなかなか素敵です


瓦工房も見つかっています。

その瓦を使った排水施設


見学会には三百人近い市民が参加し、調査地点に先頭が到達しても、最後尾は、いまだ、集合場所の枡江小学校付近でした。

http://www.city.sendai.jp/news/2012/d/1203631_2381.html


まもなく、再び、沼の底に沈むとのことですが、与兵衛沼公園の一角ですので、将来は、以前保存した新堤地区を中心に古代窯跡公園ができるといいですね。
震災復興には、歴史文化の香りが必要です。


見学会資料(仙台市教育委員会文化財課整備活用係)によりますと、沼の水は、最近まで小田原・苦竹・燕沢・新田・高砂地区の水田の用水に使われていましたが、今は全く使われていないとのことで、市民のための新しい景観が求められつつあるのかもしれません。奈良時代に窯が造られた時も、沢があっても沼ではなかったと考えられるそうです。

http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/genchi/yohee.html

http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/yoheinuma-hozon/index.html
古代窯跡・江戸の絵からの伝言 - JIEN記
2007-05-27
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