龍宝寺の清涼寺式釈迦如来立像

kanjisin2006-04-08

今日はおシャカ様の誕生日とされる日(花祭り)。幸いにも今日のご開帳を思い出し、1時半で閉まると聞いて急ぎ雨の中、龍宝寺(仙台市青葉区)に出かける。

境内は紅白の梅等が満開で花祭りに相応しい。同寺はもと大崎八幡宮別当寺であった。

釈迦堂の前の白い象の上に小さな釈迦像があり、甘茶をかけて祈る人々が続いていた。撮影禁止なので写真はここまで。鎌倉時代初めの像とされ、胸や両腿の同心円状の衣文は清涼寺(京都)の釈迦像(985年)を模したもので極めて貴重。堂内は暗いので下記の「宮城県文化財」の写真が鮮明。
http://www.pref.miyagi.jp/bunkazai/siteibunkazai/miyagi-no-bunkazai/03Tyoukoku/kuni/01syakanyorai.htm
清涼寺式釈迦像は東大寺僧ちょう然(ちょうねん938-1016年)が宋に渡り、インド伝来の像を模刻し、後に嵯峨・清涼寺に安置されたもので、その模刻が平安時代末から鎌倉時代にかけて盛んに作られ、生身の釈迦像として信仰を集めた。この像はその分布の北限にあたり、もと栗原郡金成の福王寺にあり、炭焼き藤太の息子の金売り吉治が京より勧請したという伝説が興味深い。160.3cm、ヒノキの寄木造りで頭部の内側に大永三年(1523)の修理銘がある。仙台藩4代伊達綱村が元禄9年(1696)に龍宝寺に安置したとされる。龍宝寺は伊達家の祈祷所であり、一門格として藩内屈指の名刹であった。なお、清涼寺の原仏は162.6cm、中国産桜材でインド・ガンダーラ風である。
清涼寺式釈迦像
http://homepage1.nifty.com/sawarabi/ninnsyou/butuzou-data/butuzou-data.htm