中国★美の十字路展


雨の中、「china中国★美の十字路展」へ
「国宝6割、空前の規模」というふれこみ。見て特に興味深かったのは山西省の虞弘夫妻の墓の棺を囲んでいた大理石の彩色浮彫り。592年(隋)という年代が分かり、ゾロアスター経を信仰していたソグド人の生活や死後への思いが伝わってくる。宣伝チラシの写真にその拝火教といわれるゆえんの拝火壇が鳥人とともに載っている。
・虞弘墓(九州国立博物館)http://www.kyuhaku.com/pr/exhibition/exhibition_s02_1.html
もう一つは龍興寺遺跡などで近年大量に発見された6〜8世紀を主とした仏像群。石灰石に彩色したすらりとしたインド・グプタ朝風の6世紀の仏立像、そして顔立ちや装飾に石灰石とは思えないシャープな彫りをみせる菩薩立像(7世紀)など法隆寺正倉院にもつながる雰囲気を持っている。
・出土の様子「山東青州石仏群」http://www.rankado.co.jp/data-base/0000/04/04-03.html
368年の年紀が分かる初期経典「法句経」を見れたのはラッキーであった。ブッタの言葉が現在まで光を放っているのはすごいこと。

原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話

原訳「法句経(ダンマパダ)」一日一話

出土した遺跡の様子や時代の特徴がやや分かりにくいものの、中国(漢唐)第一級文物展として充実した展示としてお奨め。
図録は275ページ、カラー図版満載の大冊で興味のある人には貴重な本(2300円)。

館内の「古代米食堂」に入ってみた。そばの量は少ないが紫色のコメの味は良い(900円)

帰途、穀雨とはいえ嵐の東光寺による。桜が満開だった。