3.11その日を忘れない

3・11その日を忘れない。―歴史上の大津波、未来への道しるべ
「歴史に学べば、避けられたはずの悲劇 東日本大震災は人災以外の何ものでもない」(飯沼勇義)

“周辺の人に「津波が来るからすぐに逃げなさい」と大声で叫ぶのだが、みなぼんやりしている。強い地震で散乱した家財を片付けている人、余震で動くとかえって危ないと思った人もいるらしい..遮断機の下りた踏切も強行突破..”
津波の「予言者」として著名となった飯沼勇義氏の『3.11その日を忘れない。』が刊行された。2007年の若林区役所講演、被災の記録・証言、提言からなる。
“東北地方先住の民、蝦夷を滅ぼした倭人の発想の中にすでに自然支配の驕慢がある”とは、すごい一突きである。
“現在よりもさらに進んだ文明を維持しながらも、それが自然と一体となったものであり得るそういう道を探る以外に..人類が生き残る道はないだろう”
もう一度読みたい宮沢賢治 (別冊宝島 (1463))
震災ボランティアの若者に未来を託し、これからできる「東北州」の導き手を宮沢賢治と説く80歳の「予言者」飯沼氏の、新たな予言とさとしは
“もっとも高度でありながら、身を屈め、頭を低くし、自然を畏敬しつつ、生きていくそういう世界が東北の地に誕生すべきなのである。”
今こそ、広くお勧めしたい一書である。

河北新報記事
http://www.kahoku.co.jp/news/2011/06/20110616t15034.htm?style=print

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