白寿の考古学者

敬老の日。考古学界現役長寿ナンバーワンはなんといっても白寿の斎藤忠先生(1908年(明治41年)8月28日生)。しかもわが宮城県仙台市出身。わたしもお墓の勉強で先生の著作のお世話になっているが、近年も東アジアの仏教遺跡を踏査され、大冊を次々と刊行されている。

墳墓の考古学 (斎藤忠著作選集)

墳墓の考古学 (斎藤忠著作選集)

仏塔の研究―アジア仏教文化の系譜をたどる

仏塔の研究―アジア仏教文化の系譜をたどる

最近、石窟を調べるのに先生の「宮城県宮城郡岩切村善応寺裏山の横穴」という“完璧”な題の(『考古学雑誌』23.3)報告・論文を読んだが、これがなんと1933年、いまから73年前!のでした。地域の中世石窟の基本文献です。先生は現在、静岡県埋蔵文化財調査研究所の所長とのこと。未だお会いできていませんが、今後のご健康とご活躍を祈念します。
◎muvuanさんが語る先生の座右の銘
学者読書貴於能用若、読書而不能用雖多亦実以為
muvuanさんによると「学者の読書はこれを活用することにあり、たとえ多くの本を読んでも活用しなければ意味はない」という東洋史家の桑原隲蔵先生の言。 まさに身に沁みるお言葉でした。
http://d.hatena.ne.jp/muyuuan/20060715