石巻市長面・釜谷の今─震災から11か月

雨ニモマケズ 大川小



東日本大震災から11ヶ月の今日、 海蔵庵板碑群の様子を見に石巻市尾崎に向かったのですが・・・途中・・

(石巻市長面地区)
海の中の細いかさ上げの道路
両側に無残な様子の住宅が並んでいて
茫然としてしまいました。

長面(ながつら)地区に、人の気配はなく、
とても死者の多かった地区と隣の地区の方からお聞きしました。

昨日、復興庁がようやく発足したようだけど、この地区の現状を知っているのだろうか!?



                       合掌


    (グーグルアースより)

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尾ノ崎から長面の一部の様子です。


県道238号線 長面と釜谷の間(石巻市釜谷谷地中) 
北上川浸水の様子 水が赤く変色しています。

・神宮威一郎さんの長面行記録(的確な説明で勉強になります)
長面(ながつら)集落、午前6時30分: 被災地の神社・寺院の状況


この地区について地元のご夫婦の眼でビジュアルかつ詳細に描いた貴重な本を見つけ、食い入るように読みました。旦那さんは波の研究者ということで第二部として現地調査と実験を掲載しています。

海に沈んだ故郷(ふるさと)―北上川河口を襲った巨大津波 避難者の心・科学者の目

海に沈んだ故郷(ふるさと)―北上川河口を襲った巨大津波 避難者の心・科学者の目

【本書から】(第一部 堀込光子さんの文)
津波に足をとられた人が上がろうとしていますが、ぬれた衣服が重いため、立ち上がろうとしては転んで・・・そこへ近くにいた男の人が手を貸し、なんとか上がることができました。」
「三日目のスタートです。いよいよです。
「あら、静かに寝てたと思ったら!」
毛布をかぶった年配の女性が一人、すでにこと切れ、冷たくなっていたのです。私たちの動きは止まってしまいました。昨夜は誰もが疲労のあまり眠り込んでいました。その女性も同じように眠っているのだと思われていたのです。」

研究者である堀込智之さんの結論
「船越小学校の校庭で点呼をとっていた先生方に住民の方々が「何やっているんだ。早く逃げろ」と声がけするなど、互いに声を掛け合って非難したと聞いています。」
津波から命を守る唯一の方法は、早く、高く安全なところに逃げることです。
この北上川沿いにある、後述する大川小学校の悲劇は、この大原則に反した行動をとってしまったことにあることは現地で確信しました。
本書によると「長面地区の人口504人 死者行方不明者104人」 合掌
明るい「あとがき」が素敵です。
「・実際、私たちはたくさんの人に助けられ、支えられて今日に至っています。
それは、震災前とずいぶん違った景色ですが
、この状況の中でなければ経験できなかったと思われることも多くあります。・・」

ぜひ、皆様に一読をお勧めするとともに、風光明媚の里の現状をご覧いただきたいです(地元の方の迷惑にならないよう、そして車一台分ぎりぎりのかさ上げ道路の一本道のため、油断をすると水面にに転落しますのでご注意ください)

(尾ノ崎から長面浦・長面の集落)
・長面湾は、とてもよい漁業の場所でした。
尾崎の方の話では、復興に十年かかるかも知れないとおっしゃっておりました。求む支援!
長面の写真集
・知る人ぞ知る「焼きハゼ
はぜ
日本でただ一軒 宮城県長面の『焼きハゼ』づくり - 寿司屋のおかみさん小話
http://www.slowfoodjapan.net/blog/2011/12/27/2432/
長面の写真集
わたしも津波でなくなった父の後を継いだご夫婦の焼きハゼ作りに支援募金しました。みなさんもよかったらお願いします。
http://www.pref.miyagi.jp/suishin/gyogyo/kaimen/umiduri.htm

(表紙は今年1月の気仙沼市鹿折唐桑駅付近)
復刊アサヒグラフ全記録 東北が泣いた一年 (週刊朝日増刊)
購入した『アサヒグラフ 東北が泣いた一年』(500円)は東北の一年近くの歴史の証言としてお勧め。長面地区の3.14と今年の1.17の写真が掲載されている。「以前の姿をだいぶ取り戻した」とありますが、人の住める状況ではありませんでした。