災害の考古学─仙台の遺跡から(地底の森ミュージアム)


    (869年貞観地震に襲われた多賀城南北大路付近 イメージ画)
 流光が昼のように空を多い照らした
 その直後、人民は叫び呼び、伏して起き上がることもできない
 あるいは家屋が倒れて、その下で圧死したり、
 あるいは地面が裂けて、その中に埋まって死んでしまう
               (『日本三大実録』現代語訳 保立道久2012)

地震、巨大津波、十和田火山の噴火などすさまじい自然災害の痕跡とその後の先人たちの生きざま。今日から地底の森ミュージアム仙台市)ではじまった企画展「それでも生きる! 考古学からみる災害のあと」は、仙台の遺跡発掘調査で発見された2000年にわたる自然災害を3.11大震災後の視点から考古学する企画。

2000年前の大津波による海岸部農耕集落の消失─沓形遺跡(若林区荒井)
宮城県における歴史地震・津波災害─宮城県考古学会 - JIEN記


貞観地震(869年)からの復興に新羅の職人派遣の証─与兵衛沼窯跡青葉区新堤)
2007-05-27
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/yoheinuma-hozon/index.html
驚いたのは、915年十和田火山の噴火火山灰で埋まったと推定されている泉区赤生津(あこうづ)遺跡。
http://www.city.sendai.jp/kyouiku/bunkazai/iseki/c0000000003.html

915年 十和田火山の噴火による火山灰は東北地方をおおった

地震津波、火山の噴火という巨大自然災害の痕跡は遺跡にしっかりと刻みつけられている。考古学と関連諸科学で解明した「事実」を今これからの防災に役立てることが必要。
十和田火山噴火による埋没家屋論文
日本海をはさんで10世紀に相次いで起こった二つの大噴火の年月日 --十和田湖と白頭山--

 2000年前の大津波の砂にさわれる!

解説シート
http://www.smma.jp/event/%e4%bc%81%e7%94%bb%e5%b1%95%e3%80%8c%e3%81%9d%e3%82%8c%e3%81%a7%e3%82%82%e7%94%9f%e3%81%8d%e3%82%8b%ef%bc%81%e8%80%83%e5%8f%a4%e5%ad%a6%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%bf%e3%82%8b%e7%81%bd%e5%ae%b3%e3%81%ae/
地底の森ミュージアム ~ちていのもりみゅーじあむ~
【参考文献】

歴史のなかの大地動乱――奈良・平安の地震と天皇 (岩波新書)

歴史のなかの大地動乱――奈良・平安の地震と天皇 (岩波新書)

「奈良・平安の世を襲った大地の動乱。それは、地震活動期にある現在の日本列島を彷彿させる。貞観地震津波、富士山噴火、南海・東海地震阿蘇山噴火…。相次ぐ自然の災厄に、時の天皇たちは何を見たか。未曽有の危機を、人びとはどう乗り越えようとしたか。地震・噴火と日本人との関わりを考える、歴史学の新しい試み。」


  (氷河期の森にて)