『硫黄島戦記』


故金田氏は氏が「支那事変」「大東亜戦争」と呼ぶ日中戦争(1937〜1945年)と太平洋戦争(1941〜1945年)の8年間も戦い続けた。硫黄島では秋草氏と同様?の通信兵。全身至る所にに爆弾の破片を含んで、九死に一生を得て帰国した金田氏を待っていた過酷な現実。
「帰郷してみると
敗戦国日本は、国民の愛国心はどこえやら
戦争は私達兵士がやったように白い目で見られます(中略)まるで罪人扱いです」

帰還して1996年に83歳で逝去された金田さんは『硫黄島戦記』の中で、率直に戦況を偽る軍部を批判し、意識を失った五日間輸血を続けた米軍医に感謝し、帰還の際に見聞した「人肉食」や日本の国力や文化がアメリカに劣ることにまで言及し、さらに日本の軍隊での兵士や捕虜の「虫けら」扱いやアメリカの身分差のない食事に感心するなど鋭い指摘が随所にみられる。
 『硫黄島戦記』(故金田八郎)※全文ダウンロードが可能です。
 http://aquarius10.cse.kyutech.ac.jp/~otabe/ioujima/index.html